頭の体操クイズ – File.043
渡り鳥が不自由である証明
難易度 :上級
タイプ :発想と考察力
所要時間:20分
出題元 :ペピチニ
問題

[問題]
渡り鳥が不自由であることを証明してください。
[補足]
・特殊な特性を持つ鳥ではなく誰もが知る渡り鳥で考えてください。
・渡り鳥は「空を自由に飛べるから自由である」ことを前提に考えてください。
ヒント
空を自由に飛べるとなぜ自由なのかを考えてください。
鳥も人間も生き物であること、自由と不自由の定義について今一度考えて見ると、何となく答えが見えるかもしれません。答えは人それぞれにあると考えています。
解答
[正解]
(解答例)
■空を飛ぶことについて
東西南北も分からない、ましてや、どこに向かっているのかさえ分からなくなる「空」を自由に飛ぶことはかえって不自由である。これは、人間にも同様に言えることであり、目標も現在地も分からない道を歩むことは、不安・懸念を生む原因になりえる。
仮に、そこに目標があり渡り鳥だから「そこへ向かう能力」があるとした時、それはそもそも自由なのだろうか、決められたレールに沿っているのと何が違うのだろうか。
■渡り鳥について
これは障害も隔たりもない場所へ「飛ぶ」ことができることに対するイメージから湧いて出てきた啓蒙であり、自由とは程遠い存在である。渡り鳥にも生活があり家族がある。さらに、渡り鳥には人間とは違い環境の変化を耐える力がない。だから、飛ぶのである。つまり、飛びたいから飛ぶのではなく、飛ばないといけないから飛ぶのである。
■自由について
「やりたい事」を実行する事こそ自由であり、お金持ちでも「やりたい事」がなければ、不自由なのである。哲学的な話は置いておいて、やりたい事は有限であり、自由はある意味無限なのである。自由は、行使して「やりたい事」を実現し過ぎると、何をして良いか分からない「不自由さ」を生むきっかけになる。自由は不自由へ向かう過程とも言えるのである。
まとめると、渡り鳥の「空を飛ぶ」行為は自由ではなく生きる手段であり、考えすら湧いてこない何もない空は「やりたい事」も見つからないため、すごく不自由な存在なのである。
以上の事から、渡り鳥は不自由であると言えると考えます。私は地上で生きていけるので、渡り鳥に比べると、多少は自由な身であるのかもしれません。
もし、自由と不自由の均衡に自由を感じられるのであれば、ある意味、本当の自由なのかもしれないですね。
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次の問題は「中級編:事象の組み合わせ」です。
基本的な組み合わせの問題なので、愚直にやっていけば解けるのですが、そこを数学的論法で攻めていく事で、もう少し簡単に単純に解けるような問題になっています。
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